子ども英語講師、指導歴10年のブログ管理人です
そんな声をよく聞くようになりました
私が英語学習のプロとして参加している「スピークバディ英語学習Q&A」でも、この件に関して、たびたび質問が寄せられています

早期の英語学習に関する質問を聞いて、私が思うのは、
という疑問です
何を目指すのか、どういう状態をゴールにするか、によってアプローチは違うと私は考えています
この記事では、
- 完全ネイティブレベル
- ネイティブに近い発音
- 学校英語(特に読み書き)
- 使える英語
といった目的ごとに、私の知識と経験から、英語学習を始める時期を考えてみました
完全なネイティブレベルの英語は、0歳から! でも大事なのは、その子の生活環境

我が子にはネイティブレベルの英語を!
もし、この場合の「ネイティブレベル」が、英語話者そのものの脳のしくみをめざすなら、
- 生まれてすぐから、大人が英語で話しかける
- 幼稚園、学校は、お友達、先生も英語を話す環境を選択する
- 家庭の中で見聞きする情報を英語にする
という必要があるでしょう
日本語にはない周波数の英語の音も聞き分け、英語特有のリズムやイントネーションをしっかり吸収していきます
そして、日本語を介さずに英語と物事が結び付き、英語で考えるようになります
将来、英語圏で暮らしたり、英語を使って働く予定があるなら、軸足は初めから英語に置くとよいでしょう
実際には、日本では日本語が大事
でも、一般的な日本人の家庭で暮らし、地元の学校に通う場合、ここまで英語漬けになることは、ちょっと不可能です
むしろ、ちゃんと日本語ができなければ、お友達と上手く意思疎通したり、学校の勉強でも困ることになってしまいます
私は英語講師ではありますが、日本で生活するなら、先ずは日本語の土台を確立するべきという意見に賛成です
先ず日本語で深く考えることができれば、覚えた英語で、ネイティブとも高度な議論ができるようになるからです
発音だけネイティブのようでも、話の内容が薄ければ、興味を持って聞いてもらえません
圧倒的な量の日本語での会話や読書の経験が、豊かな語彙と知性を育ててくれるでしょう
幅広い言葉の役割
調べたところ、言葉には簡単なコミュニケーションをする以外に、
- 思考、アイデアのもとになる
- 資料や情報を読んで理解する
- 自分の複雑な感情を相手に伝える
といった役割もあるそうです
英語でも日本語でも、この役割を十分に果たせる言語を一つ持っていることは、社会で生きていく上で重要なことです
英語も日本語も中途半端な状態だけは避けたいものです
ネイティブレベルの発音と耳をめざすなら、4・5歳までに

我が子にはネイティブレベルの英語を!
もし、この場合の「ネイティブレベルの英語」が、ネイティブのような発音や、英語を聞き取る耳のことを指すなら、4,5歳ごろまでが最適な年齢です
この頃の子どもは、聞く力が高く、綺麗に英語の発音を真似することもできるからです
日本語中心の生活でも、この機会を逃さず、英語独特の音に親しませてあげれば、子どもは苦労なく、ネイティブの発音を聞き取ったり、発音できるようになります
自分のレッスンでも、この時期の子どもの発音には、たびたび驚かされます
舌の位置はどうする、歯の位置はどうする、そんな説明はいっさい不要!
ただ、講師の口の形を見せるだけで、日本語にはない英語独特の音を出すことができます
以前も、5歳の生徒とお母さんの間で、

circle !

スーコーってなに?
というやりとりがあり、耳の違いを感じました
また、この時期の子どもは、曖昧なままでも、英語を素直に受け入れます
細かい意味や文法を一切考えないので、センテンスまるごと覚えて、ドンドン使っていきます
学校英語の読み書き重視なら、小学校3年生くらいのスタートでも十分

英語を得意科目にしたい! 試験で高得点をとらせたい!
このように、英語の発音よりも、学校の成績や試験、特に読み書き重視の場合は、小学校3年生くらいからの英語スタートでも、大丈夫
なぜなら、子どもが嫌がらずに学習する限り、大きくなってからの方が理解が早いからです
発音はイマイチでも、英語力では、先にレッスンを始めている子に、すぐに追いつく
そんなケースを実際に見てきています
今は小学校3,4年で外国語活動が始まりますが、英語レッスンを受けている子と、そうでない子では、明らかな差がつくことでしょう
そのため、学校で英語が始まる少し前に英語に親しんでおいて、「自分はできるぞ!」と自信を持たせてあげることで、一気に英語が好きで得意になることも
自信、自己肯定感ほど強い味方はないからです
使える英語をめざすなら、いつからでも遅くない! 英語嫌いにさせずに学習を継続

英語が使える大人になってほしい!
結局は、英語の学習スタートが遅れたとしても、本人がやる気になった時が始め時
遅すぎるということはありません
なぜなら、子どもが英語に興味を示さない、嫌がるうちに無理強いすることは、英語嫌いにつながり、それは一番避けたい事だからです
そして、英語学習をスタートしてからも、英語嫌いにしない、ということが一番大事
なぜなら、日本語と同様に英語が使えるようになるには、やはり、長年の学習継続が必要だからです
オンラインゲームを英語でするのもよし、
学校の成績を上げて自信をつけるのもよし、
その子なりのモチベーションを大事にしつつ、英語と上手に関わらせてあげたいものです
好きこそものの上手なれ!
好きということは、最強のマインドセットです
この記事のまとめ 私の結論
バイリンガル育児や第二言語の学習については色々な意見がありますが、結局、どんなふうに子どもに英語を身につけさせたいか、によってアプローチが違ってくると考えています
- 完全なネイティヴレベルをめざすなら、生まれてすぐから英語で子育てを
ただ、日本で、日本人の家庭で育つ場合、日本語は一番重要 - 英語の音を重視するなら、4・5歳までの耳の良い時期を逃さずに
- 小学校3年生くらいまでに英語に触れて、学校の英語の下準備ができれば、自信をつけて英語を得意科目にしていける可能性大!
- やる気になった時が始め時! 英語嫌いにさせず、学習を継続していく
以上が私が考える日本人向けの英語学習です
しっかりした日本語の土台の上に、英語を継続して積み上げれば、必ず自分の目標レベルの英語が身につきます
あとは、家庭の価値観や、生活環境から、子どもに最適な英語との関わり方を探していくことが必要なのではないでしょうか

これからも英語学習についてのアドバイスができるよう、情報を集めていきたいと思っています
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